こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。

こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
「住宅ローン控除で年収500万だといくら戻ってくるのか」。
検索して出てくるのは、たいてい控除の上限額です。年間35万円とか、13年で455万円とか。
でも、あれは満額もらえる人の数字です。
住宅ローン控除は、納めた税金が戻ってくる制度なので、そもそも納めていない人には戻りません。
ここを知らないまま借入額を決めると、使えない枠にお金を払うことになります。
なので、年収から実際に戻る額を出すものを作りました。
使い切れずに消える額も一緒に出しています。ここがいちばん見てほしいところです。
2026年(令和8年)以降に入居する場合の住宅ローン控除を、13年分まとめて計算します。
借入が多くても、年収が足りないと控除を使い切れません。使い切れずに消える金額も出します。
| 年末残高 | 控除の枠 | 実際に戻る | 消える | |
|---|---|---|---|---|
| 1年目 | ||||
| 2年目 | ||||
| 3年目 | ||||
| 4年目 | ||||
| 5年目 | ||||
| 6年目 | ||||
| 7年目 | ||||
| 8年目 | ||||
| 9年目 | ||||
| 10年目 | ||||
| 11年目 | ||||
| 12年目 | ||||
| 13年目 |
2026年(令和8年)から2030年(令和12年)までに入居する新築住宅を前提とした概算です。控除率0.7%・控除期間13年。借入限度額は認定長期優良住宅・認定低炭素住宅が4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)、ZEH水準省エネ住宅が3,500万円(同4,500万円)、省エネ基準適合住宅が2,000万円(同3,000万円。2028年以降の入居は原則対象外で、経過措置は10年・年14万円まで)、省エネ基準を満たさない新築は対象外です。子育て世帯は19歳未満の扶養親族がいる世帯、若者夫婦世帯は夫婦のいずれかが40歳未満の世帯を指します。
所得税は令和7年分以降の給与所得控除および基礎控除(令和7年・8年分の上乗せを含む)で計算し、復興特別所得税2.1%を加えています。社会保険料は年収の15%として概算しており、実際の金額とは差が出ます。住民税は所得割10%、基礎控除43万円、扶養控除33万円で計算し、調整控除は人的控除の差額のみを見た簡易計算です。均等割は含みません。生命保険料控除・iDeCo・医療費控除などその他の控除は考慮していません。年末残高は元利均等返済・ボーナス返済なし・繰上返済なしで計算しています。
床面積50㎡以上(合計所得金額1,000万円以下かつ子育て世帯等の上乗せを使わない場合は40㎡以上)、合計所得金額2,000万円以下などの要件があります。この計算は目安であり、実際の控除額を保証するものではありません。適用の可否と金額は、必ず国税庁の資料と税務署でご確認ください。
年収500万円・借入3,500万円・金利0.5%・35年・ZEH水準省エネ住宅で計算するとこうなります。
| 1年目の控除の枠(残高×0.7%) | 約 238,000円 |
| 納めている所得税(年) | 約 118,000円 |
| 住民税から引ける上限 | 97,500円 |
| 1年目に実際に戻る額 | 約 215,000円 |
| 使えずに消える額 | 約 23,000円 |
枠は23.8万円あるのに、戻るのは21.5万円。
2.3万円が消えています。納めた税金の合計が、枠より小さいからです。
13年通してみると、戻るのは約254万円。消えるのは約5万円。
残高が減るにつれて枠も小さくなるので、後半は使い切れるようになります。取りこぼしが出るのは最初の数年だけという形。
同じ条件で年収だけ変えると、差がはっきり出ます。
住宅の性能はすべて認定長期優良住宅(枠4,500万円)としました。
| 年収 | 借入額 | 13年で戻る | 消える |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 3,000万円 | 約194万円 | 約27万円 |
| 500万円 | 3,500万円 | 約254万円 | 約5万円 |
| 600万円 | 4,000万円 | 約296万円 | 0円 |
| 800万円 | 4,500万円 | 約333万円 | 0円 |
年収400万円で3,000万円借りると、13年で27万円ぶんの枠を捨てることになります。
これは借入を増やしても回収できません。納税額という天井に当たっているので。
逆に言うと、年収に対して借入が大きい人ほど、控除の恩恵は目減りするということです。
「控除があるから多めに借りても大丈夫」という考え方は、ここで崩れます。
私も1軒目のときは同じことを考えていました。実際に計算してみて、そんなに甘くないなと。
令和8年度の税制改正で、住宅ローン控除は2030年(令和12年)末までの入居に延長されました。
あわせて借入限度額も変わっています。
| 住宅の性能 | 一般世帯 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 |
|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 5,000万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円 | 3,000万円 |
| それ以外の新築 | 対象外 | |
気をつけたいのが省エネ基準適合住宅。
令和6・7年入居では一般世帯3,000万円でしたが、2026年入居から2,000万円に下がりました。1,000万円ぶんの枠が減っています。
控除率0.7%なので、単純に見れば13年で最大91万円の差。
さらに2028年以降の入居では、省エネ基準適合住宅は原則として控除の対象外です。2027年末までに建築確認を受けたもの(または2028年6月30日までに建築されたもの)に限り、10年間・年14万円までで受けられます(国税庁 タックスアンサーNo.1211-1)。
そして省エネ基準を満たさない新築は、そもそも対象外です。
ここは以前のように「その他の住宅」として少額でも受けられる、という形ではありません。
子育て世帯は19歳未満の扶養親族がいる世帯、若者夫婦世帯は夫婦のどちらかが40歳未満の世帯です。
この上乗せがあるかどうかで、枠が500万〜1,000万円変わります。該当するなら必ず確認してください。
控除の枠が所得税を超えた場合、余りは住民税から引かれます。
ただしここに上限があります。
課税総所得金額等の5%、最高97,500円まで。
年収500万円あたりだと、5%で計算すると約11.9万円ですが、97,500円で頭打ちになります。
上のシミュレーターは、この上限まで計算に入れています。
つまり戻ってくる額の天井は、納めている所得税 + 最大97,500円。
この式が頭に入っていると、借入額を決めるときの感覚が変わると思います。
ここで出る数字は目安です。
いちばん効くのが社会保険料。年収の15%として概算していますが、実際は加入している健康保険組合や年齢で変わります。ここがずれると所得税もずれます。
生命保険料控除、iDeCo、医療費控除、ふるさと納税も入れていません。これらがあると課税所得が減り、そのぶん住宅ローン控除で使える枠も減ります。
とくにふるさと納税との併用は、やり方を間違えると控除が減ります。
ここは別に1本用意する予定なので、そちらで詳しく書きます。
それと、繰上返済をすると年末残高が減るので控除も減ります。
繰上げで浮く利息より、失う控除のほうが大きいことがある。これも別途。
年収・借入額・住宅の性能を変えた3つのケースを、上のシミュレーターで計算しました。
金利は0.8%、返済期間は35年でそろえています。
| ケース | 入力した条件 | 1年目に戻る | 13年で戻る | 消える |
|---|---|---|---|---|
| A | 年収450万円・扶養1人/借入3,500万円/ZEH水準省エネ・子育て世帯 | 約14.9万円 | 約193万円 | 約68万円 |
| B | 年収600万円・扶養0人/借入3,000万円/省エネ基準適合・一般世帯 | 14万円 | 約182万円 | 0円 |
| C | 年収700万円・扶養1人/借入4,500万円/認定長期優良・子育て世帯 | 約30.7万円 | 約336万円 | 0円 |
ケースAは、1年目の控除の枠が約23.9万円あるのに、戻るのは約14.9万円。
13年間ずっと枠を使い切れず、合計で約68万円が消えます。
差を広げているのは扶養の1人です。
同じ条件で扶養を0人にすると、13年で戻る額は約230万円、消える額は約31万円。
扶養の控除で所得税と住民税が下がり、引ける税金そのものが小さくなるためです。
ケースBは年収に余裕があるのに、戻る額は3つの中でいちばん少ない約182万円。
原因は住宅の性能です。
省エネ基準適合住宅の一般世帯は借入限度額が2,000万円なので、3,000万円借りても控除は2,000万円×0.7%=年14万円で止まります。
同じ条件でZEH水準省エネ住宅にすると約224万円。
性能の区分だけで42万円の差です。
ケースCは1年目から約30.7万円が戻り、13年で約336万円。
年収700万円なら、借入4,500万円の枠をほぼ全部使い切れます。
ただ、戻る額が大きいのは借入が大きく、そのぶん利息も払っているからです。
控除の額の大きさだけで借入額を決めない。ここは3ケースに共通しています。
並べてみると、戻る額は「借入限度額までの年末残高×0.7%」と「納めている税金」の、小さいほうで決まっています。
Aは税金が、Bは借入限度額が天井になった例。
※社会保険料を年収の15%とした概算です。実際の控除額は、必ず国税庁の資料と税務署で確認してください。
7つの入力項目のうち、年収と扶養家族は源泉徴収票、借入額・金利・返済期間はローンの書類、住宅の性能は住宅会社の書類に載っています。
源泉徴収票で答え合わせに使えるのが「源泉徴収税額」の欄。
年末調整後の所得税と復興特別所得税の合計で、ツールが所得税から引ける額として計算している数字に近いものです。
ここが控除の枠より小さければ、足りない分は住民税から最大97,500円まで。
住宅ローン控除を受ける前の年の源泉徴収票で比べてください。
「社会保険料等の金額」を「支払金額」で割ると、ツールが15%と置いている社会保険料の実際の割合もわかります。
借入額・金利・返済期間は、契約前なら住宅会社の資金計画書か、金融機関の事前審査の結果に借入額・金利・返済期間が載っています。
契約後は金銭消費貸借契約書と返済予定表。
返済予定表の各年12月の残高が、ツールの表の「年末残高」にあたります。
申告で使うのは、金融機関から届く「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の金額です。
変動金利は先の金利が分からないので、いまの適用金利で入れるのが目安。
ツールは元利均等返済・ボーナス返済なし・繰上返済なしで計算しています。
ボーナス返済や元金均等返済を選んでいる場合は、年末残高が返済予定表とずれます。そのときは返済予定表の数字を優先してください。
住宅の性能の区分は、住宅会社の見積書や仕様書に「長期優良住宅」「ZEH」といった記載があるかで見当がつきます。
申告のときは証明書類が必要で、認定長期優良住宅は認定通知書、ZEH水準省エネ住宅は住宅省エネルギー性能証明書か建設住宅性能評価書の写しを添付します。
区分が決まっていない段階なら、低いほうの区分で計算しておくのが安全です。ケースBのように、区分ひとつで13年の戻りが40万円以上動くことがあります。
世帯は、19歳未満の扶養親族がいれば子育て世帯、夫婦のどちらかが40歳未満なら若者夫婦世帯。
判定は入居した年の12月31日時点です。
上の「扶養家族」欄は16歳以上が対象なので、基準の年齢が違う点に注意。
該当するかどうかで借入限度額が500万〜1,000万円変わります。
計算の前後で出てきやすい疑問を3つ。
答えは国税庁と総務省の案内の範囲で書いています。
会社員の場合、確定申告が必要なのは最初の年だけです。
2年目以降は年末調整で控除を受けられます。
最初の確定申告では、年末残高等証明書、登記事項証明書、工事請負契約書か売買契約書の写し、住宅の性能を証する書類などを添付します。
住民税から引かれる分は、市区町村への申告は不要。
必要な書類は入居した年や住宅の区分で変わるので、申告の前に必ず国税庁の案内で確認してください。
控除の枠は減ります。
枠は年末残高×0.7%なので、繰上返済で残高が減れば、その年から枠も小さくなります。
ただ、戻る額まで減るかは人によって違います。
ケースAのように枠を使い切れていない年は、残高が少し減っても戻る額は変わりません。
ケースCのように枠を全部使えている人は、減った残高×0.7%がそのまま戻る額から減ります。
繰上げで浮く利息と、失う控除を比べてから決めてください。
ペアローンは夫婦それぞれが自分の借入について控除を受けるので、ツールも1人ずつ計算します。
年収はそれぞれの額面、借入額はそれぞれの借入額。
戻る額の天井も1人ずつで、「本人が納めた所得税+住民税から最大97,500円」です。
年収の低いほうに借入を多く寄せると、そちらで枠が余りやすくなります。
連帯債務の場合は、年末残高を負担割合で分ける計算明細書も必要。
持分と負担割合の決め方は、金融機関と税務署で必ず確認してください。

