こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
一条工務店を検討していると、必ず出てくるのが全館床暖房です。
「家じゅうどこでも暖かい」という説明を受けて心を動かされる一方で、検索すると「後悔」「電気代」「いらない」といった言葉が並び、不安になった方も多いはずです。
先に結論だけ書いておきます。
※電気代は、太陽光と蓄電池のある一条の家で暮らしたときの買電ベースです。太陽光のない家では金額が変わるので、記事中でその場合の目安も出しています。
| 床暖房ぶんの電気代 | 冬の買電は高い月で6,000円ほど(太陽光と蓄電池のある家の買電) |
|---|---|
| 設定温度 | 真冬は26〜28度で固定。基本は触らない(一条のマニュアルの目安どおり) |
| いちばんの失敗 | こまめに切ること。1回目の家でやって、いちばん寒くていちばん高くついた |
| 後付け | できない。着手承諾までに決める |
一条の床暖房のある暮らしを2回、床暖房のない高性能住宅の暮らしを1回経験したうえで書いています。
住み始めの頃は使い方を間違えていて、1回目の家の途中で運用を変えました。
その時点で快適さも電気代も別物になったので、2回目は最初からその使い方をしています。
はちぱん


まず、この設備が何をしているのかを押さえておきます。
ここを理解しているかどうかで、あとに出てくる「設定温度」「切るタイミング」「暖かくならない」の話が、まったく違って見えてきます。
一条工務店の全館床暖房は、電気ヒーター式ではありません。
屋外に置かれた専用の熱源機(エコキュートとは別の機器です)でお湯をつくり、そのお湯を床下に張りめぐらせた配管に循環させて、床そのものを暖めるという方式です。
床の下を、あたたかい水がゆっくり流れ続けている。
そう想像すると、この設備の性格がつかみやすくなります。
| 一条の全館床暖房 | エアコン暖房 | |
|---|---|---|
| 暖める対象 | 床と建物そのもの | 空気 |
| 立ち上がり | 遅い(数十時間) | 速い(数十分) |
| 冷めるまで | 遅い(1日以上) | 速い |
| 温度のムラ | 少ない | 足元が冷えやすい |
| 風 | 出ない | 出る |
| 音 | 室内はほぼ無音 | 送風音がある |
この表の「立ち上がりが遅く、冷めるのも遅い」という性質が、床暖房のすべてを決めています。
反応が鈍いかわりに、いったん暖まれば安定して暖かい。
つまり床暖房は、こまめに操作する設備ではなく、シーズン中ずっと動かし続ける設備です。
床下の配管については、一条工務店から耐久年数の目安として50年相当という説明がなされています。
一方で、保証期間は10年というのが基本的な取り扱いです。
この2つの数字が並ぶと混乱しやすいのですが、意味はまったく違います。
耐久年数は「素材としてこれくらいもつと想定している」という話で、保証期間は「不具合が出たときに無償で対応する約束の期間」です。
ここで大事なのは、床下の配管そのものと、屋外の熱源機は、寿命がまったく違うという点です。
配管は動く部品がないので長持ちしますが、熱源機はポンプや電子部品が入った機械です。
エアコンや給湯器と同じように、いずれ交換の時期が来ると考えるのが自然です。
床暖房のコストを考えるときは、「配管は長寿命」という安心材料と、「機械はいつか替わる」という現実を、切り分けて計算してください。
この点は記事の後半で、具体的な金額に落とし込みます。
もうひとつ、検討中の方に最初に知っておいてほしいことがあります。
一条の全館床暖房は、引き渡し後に後付けすることができません。
床下に配管を敷き、断熱材と一体で施工する仕組みなので、あとから追加するには床を全面的にやり直す話になります。
現実的な選択肢にはなりません。
逆に、一部の部屋だけ配管を通さない(抜く)ことは、打ち合わせ中であれば相談できます。
床下収納をつくりたい場所や、造作の関係で床を切る予定がある場所などが該当します。
ただしこれも着手承諾を過ぎたら動かせません。
床暖房まわりの判断は、間取りの打ち合わせと同じテーブルで終わらせる。
これが鉄則です。






いちばん知りたいのはここだと思います。
「家じゅう24時間暖房しっぱなし」と聞くと、電気代が恐ろしいことになりそうな気がしますよね。
結論から書きます。
一条の家で暮らしていたときの冬の電気代(買電)は、高い月でも6,000円ほどでした。
床暖房を24時間つけっぱなしにした状態での金額です。
この金額は、床暖房を24時間つけっぱなしにして、特に何も意識せず使っていたときのものです。
逆に、発電と蓄電のタイミングを意識して運用していた時期には、買電をゼロにできた月もあります。
同じ家、同じ床暖房でも、動かし方でここまで差が出ます。
この記事で書く運用のコツは、そのときに身についたものです。
ただしこの数字には太陽光と蓄電池の効果が乗っているので、そのままでは参考になりません。
順番に分解していきます。
床暖房だけの電気代を知るには、床暖房を使っていない月と比べるのがいちばん早い方法です。
床暖房も冷房も使わない春や秋の買電は、月2,000円前後。
それに対して床暖房を動かしている冬の買電は、高い月で6,000円ほど。
差額はおよそ4,000円ということになります。
ただし、この差額には冬に増える給湯や乾燥機のぶんも含まれています。
床暖房だけを取り出した純粋な数字ではないので、上限の目安として見てください。
ここははっきり書いておきます。
ここまでの金額は、太陽光でまかなわれたぶんが差し引かれたあとの「買電」の数字です。
晴れた日の昼間に床暖房が使った電気は、そもそも請求書に載っていません。
そのため太陽光のない家では、この金額は当てはまりません。
では太陽光なしならいくらか。
正直に言うと、わが家の明細からは切り出せません。
床暖房が実際に消費した電力量そのものを計測しているわけではないからです。
数字を出せない部分を、それらしく見せることはしません。
太陽光を載せない前提で検討している方は、月別の実測を公開している施主の記事を併せて見てください。
この記事で参考にしてほしいのは金額そのものではなく、運用の仕方で金額が大きく変わるという事実のほうです。
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 床暖房シーズンの増加分 | 月およそ4,000円 |
| 稼働期間(11月中旬〜4月上旬) | 約4.5か月。ここでは多めに6か月で計算 |
| 1シーズンの負担 | 4,000円 × 6か月 = 24,000円 |
| 10年間 | 24,000円 × 10年 = 24万円 |
| 35年間 | 24,000円 × 35年 = 84万円 |
| 前提 | 太陽光と蓄電池がある家の買電ベース。太陽光のない家には当てはまりません |
買電単価を30円/kWhとすると、月4,000円は約133kWh。
1日あたりにするとおよそ4.4kWhです。
これは一般的な家庭でエアコン1台を長時間動かしたときの消費量と、そう変わりません。
家じゅう24時間暖房してこの水準に収まるのは、床暖房が優秀だからというより、家の断熱性能が高くて熱が逃げないからです。
暖めた熱が逃げなければ、熱源機はフル稼働し続ける必要がありません。
床暖房の電気代の話は、実は断熱性能の話とほぼ同じです。
逆にいうと、断熱性能の低い家に全館床暖房を入れると、電気代は跳ね上がります。
「床暖房は高い」という評判の多くは、この組み合わせから生まれています。
一条の家では、太陽光と蓄電池をセットで載せてきました。
ここが他の床暖房記事ではあまり触れられていない部分なので、詳しく書きます。
冬は日射が弱く、日照時間も短くなります。
それでも10kWを超える容量を載せていると、晴れた日の発電量は1日あたり30kWhを超えてくることがあります。
床暖房が1日に使う4.4kWhは、そのごく一部にすぎません。
つまり冬の買電は、ほぼ「天気の悪かった日の合計」ということになります。
ここで注目してほしいのは、床暖房と太陽光の相性です。
床暖房は建物そのものに熱をためる設備なので、日中に多めに動かしておくと、その熱が夜まで残ります。
電気を蓄電池にためるだけでなく、熱として家にためられるわけです。
エアコン暖房ではこうはいきません。
空気を暖めるだけなので、切れば数十分で元に戻ってしまいます。
太陽光を載せる家ほど、床暖房の価値は上がるというのが、住んでみての実感です。






床暖房の設定温度は、検索数の多いキーワードです。
それだけ多くの人が「何度にすればいいのかわからない」と迷っているということでしょう。
ここでまず理解しておきたいのは、床暖房の設定温度は室温ではないということです。
設定しているのは循環させるお湯の温度に相当する数値で、エアコンのように「室温を何度にする」という指定ではありません。
この誤解があると、「28度に設定しているのに部屋が28度にならない」という混乱が起きます。
設定温度を上げるのは、床から出る熱の量を増やす操作だと理解してください。
まず基準になるのは、一条工務店のメンテナンスマニュアルが示している目安です。
外気温が0度前後なら26〜28度、6度前後なら24〜26度に設定して、室温が20〜22度になるように調整するという考え方が示されています。
わが家もこの目安どおりに設定していて、特別なことはしていません。
そのうえで、季節ごとの動かし方はこうなります。
| 時期 | 設定 | 室温の実感 |
|---|---|---|
| 11月(立ち上げ) | 24〜26度 | 足元がほんのり暖かい |
| 12月〜2月(本番) | 26〜28度 | 室温20〜22度で安定 |
| 寒波が来た日 | 28〜30度 | 変えないと少し肌寒い |
| 3月〜4月(終盤) | 24〜26度 | 朝だけ効いている感じ |
基本は26〜28度に置いて、ほとんど触りません。
寒波の予報が出たときだけ、前日のうちに1〜2度上げておきます。
※適切な設定温度は地域・広さ・間取りで変わります。
関東の35坪の家で「真冬は28〜30度」という施主の報告もあります。
マニュアルの目安から始めて、室温が20〜22度に収まるところを探すのが確実です。
ここが重要なところで、寒くなってから上げても間に合いません。
床暖房は反応が遅いので、寒波の当日に慌てて操作しても、効いてくるのは寒波が抜けたあとになります。
天気予報を見て先回りするのがコツです。
もうひとつ。
床暖房は部屋ごとに設定を変えられますが、あまり細かく変えないほうが快適です。
部屋ごとに温度差をつくると、廊下やドアのところで空気が動き、その流れが「寒い」と感じられる原因になります。
家じゅう同じ設定にして、家全体をひとつの箱として暖めるほうが、結果的に満足度が高くなります。
「床暖房を入れたのに暖かくならない」という声もよく見かけます。
ほとんどの場合、故障ではなく次のどれかです。
わが家で実際に起きたのが、3番です。
子ども用の厚手のプレイマットを敷いたところ、その周りが少し冷たくなりました。
マットそのものが冷たいわけではなく、床からの熱がそこで止まってしまうイメージです。
ただし薄手のラグであれば、特に問題は出ていません。
ラグを敷くこと自体をあきらめる必要はなく、厚みだけ気にすればいいというのが住んでみての結論です。
とくに小さいお子さんがいる家庭は、転倒対策で厚手のマットを選びがちなので、そこだけ頭に入れておいてください。
それでも改善しない場合は、熱源機まわりの点検が必要です。
後半のメンテナンスの章で扱います。
ここが、1回目の家の途中で運用を変えた部分です。
そして床暖房の満足度を左右する、最大のポイントだと考えています。
「いつ入れて、いつ切ればいいのか」という質問には、実は一般的な答えがあります。
最低気温が10度を下回り始めたら入れる。10度を上回る日が続いたら切る。
これが目安です。
ただし、この目安より大事なことがあります。
それは「その間、どう運転させるか」のほうです。
入れる日と切る日を1週間ずらしたところで、体感も電気代もたいして変わりません。
ですが運転のさせ方を間違えると、快適さも支払額も大きく変わります。
最初の一条の家では、電気代が心配で、床暖房をこまめに操作していました。
エアコンと同じ感覚です。
ところがこれが、いちばん電気代がかかって、いちばん寒い使い方でした。
理由はシンプルで、床暖房が暖めているのは空気ではなく建物だからです。
切ると、床下のコンクリートや構造材まで冷えていきます。
そこから再び暖め直すには、大量の熱を投入しなければなりません。
しかも暖まるまでに丸一日以上かかるので、その間ずっと寒い思いをすることになります。
「冷やしては温め直す」を繰り返していたわけで、これでは効率が良いはずがありません。
当時は「床暖房はこんなものか」と思っていましたが、使い方が間違っていただけでした。
あのころの冬は、朝起きたときに床がひんやりしていて、暖まるのを待っている時間が長かった記憶があります。
間にはさんだ住友林業の家では、暖房はエアコンが主役でした。
性能の高い家だったので寒さに困ることはありませんでしたが、朝いちばんに暖房を入れて、部屋が暖まるのを待つ時間は、やはりありました。
床暖房のある家との違いを、いちばんはっきり感じたのがこの時間です。
今の家では運用を変えました。
「つけっぱなしのほうが安い」というのは、直感に反して受け入れにくい話だと思います。
ですが床暖房に関しては、切らないほうが快適で、しかも電気代も抑えられました。
切るタイミングの判断で使えるのが、床暖房を切っても1日から2日は暖かさが残るという性質です。
春先に「もう切ってもいいかな」と迷ったら、思い切って切ってみてください。
寒く感じるまでに猶予があるので、寒ければ入れ直せばいい。
この余裕があるのは床暖房の良いところです。
逆に秋は、寒くなってから入れるのでは遅いということになります。
肌寒いと感じ始めた日ではなく、その2〜3日前に入れる。
天気予報を見て先回りする、これに尽きます。






ここまで良い面を中心に書いてきましたが、当然デメリットもあります。
「後悔」で検索する人が知りたいのは、こちらの話でしょう。
住んでみて実際に困った点を、正直に挙げます。
床暖房の最大の弱点は乾燥です。
暖房方式そのものが乾燥させているというより、室温が高い状態を24時間維持するため、相対湿度が下がりやすいという構造上の問題です。
冬の外気はもともと水分が少なく、それを暖めれば湿度は下がります。
そこに換気システムが常に外気を取り込んでいるので、何もしなければ湿度は下がる一方です。
わが家は加湿機能付きの換気システム(うるケア)を採用しています。
基本はこれで足りることが多いのですが、真冬の乾燥がきつい時期だけ、たまに加湿器を足しています。
常時まわす必要はないので、乾燥がきつい日に使う1台があれば十分です。
毎日は使わないぶん、給水の手間が少ない上部給水のものを選んでおくと気が楽になります。
これから建てる方は、加湿をどうするかを設計の段階で決めておいてください。
加湿器を置く場所、給水の手間、電源の位置まで考えておくと、入居後が楽になります。
床暖房の後悔として挙げられるものの多くは、乾燥そのものより乾燥対策を用意していなかったことが原因です。
これは住んでみないと気づきにくい点です。
冬のあいだ、床はずっと暖かい。
つまり床に置いたものは、ずっと加熱され続けます。
わが家で実際に困ったものを挙げます。
| もの | 起きたこと | 対策 |
|---|---|---|
| じゃがいも・玉ねぎ | 芽が出るのが早まった | 床から離した棚へ |
| 米 | 置き場所に困った | 米びつごと棚の上へ |
| ペットボトル飲料の箱買い | ぬるくなる | 床から浮かせて保管 |
| 観葉植物 | 土が乾くのが速い | 鉢の下に台を置く |
| 木製家具 | 反りや割れが心配 | 床暖房対応の表示を確認 |
とくに食材のストックは早めに置き場所を決めておくといいと思います。
床下収納も床暖房の熱の影響を受けやすいので、根菜の保管場所としては向きません。
家具については、購入前に「床暖房対応」の表示があるかを見てください。
無垢材の家具やピアノなどは、床との間に空気の層をつくるだけでも状況が変わります。
意外に語られていないのがこれです。
床暖房のパネルは、熱を効率よく広げるために金属材が使われています。
それが床全面に敷き詰められているため、電波が床を通り抜けにくくなります。
影響が出やすいのは、2階建てで1階にルーターを置き、2階で使うケースです。
床をはさむと電波が落ちるため、「1階では快適なのに2階だと遅い」という現象が起きます。
この点、わが家は平屋なので、この問題はほとんど起きていません。
電波は同じ階を横方向に飛ぶだけで済むからです。
平屋を選ぶ理由として語られることは少ないのですが、通信環境の面では地味に効いています。
2階建てを検討している方は、各階に有線を引けるように、あらかじめ配線計画に入れておくことをおすすめします。
これも後から工事するとなると面倒な部類です。
「いらない」という検索も一定数あります。
フラットに書くと、次のような方は恩恵を感じにくいでしょう。
ただし一条工務店の場合、全館床暖房は標準で搭載される仕様です。
「つけない」という選択ではなく、「使わない」という選択になる点は理解しておいてください。
設備がある以上、初期費用の差は生まれません。
そして個人的には、暑がりの方こそ設定温度を低めにして使うことをおすすめします。
26度前後でも、家じゅうの床が冷たくないというだけで、冬の暮らしはかなり違います。
ヒートショックの観点でも、脱衣所と廊下が寒くないことの価値は大きいと感じています。
長く付き合う設備なので、維持管理の話も避けて通れません。
「メンテナンス」「故障」「水補充」「エラーコード」といった検索が多いのは、それだけ気にしている方がいるということでしょう。
一条の床暖房は、配管の中に不凍液を混ぜた水を循環させています。
この液は徐々に減っていくため、タンクの水位を定期的に確認する必要があります。
やることは難しくありません。
タイミングは床暖房を入れる前の秋、年1回でじゅうぶんです。
わが家では、シーズン前の点検を毎年の恒例にしています。
注意したいのは、補充に使う液や手順を自己判断で決めないこと。
不凍液の濃度は凍結防止に関わる部分なので、取扱説明書の指示に従うか、判断に迷ったら一条工務店のサポート窓口に確認してください。
水道水をそのまま足していいかどうかも、契約時期や仕様によって案内が異なります。
なお、水位が急に大きく下がっている場合は、どこかで漏れている可能性があります。
その場合は補充で済ませず、点検を依頼してください。
床暖房のリモコンや操作パネルには、不具合時にコードが表示されます。
数字とアルファベットの組み合わせで、内容は仕様や年式によって異なります。
ネットで検索するとコードの一覧が出てきますが、年式が違えば意味も違う可能性があります。
推測で対処するより、次の手順が確実です。
連絡の前に確認しておきたいのが、引き渡しから何年経っているかです。
保証期間内であれば無償対応の対象になる可能性があります。
入居時の書類はすぐ出せる場所にまとめておくと、こういうときに慌てません。
また、冬の故障はサポートが混み合います。
だからこそ、シーズン前の10月から11月に一度動かして、問題なく立ち上がるかを確認しておくことをおすすめします。
本格的に寒くなる前なら、修理の日程も取りやすいはずです。
ここがこの記事でいちばん書きたかった部分です。
「10年後」という検索が多いのは、保証が切れたあとが不安だからでしょう。
床暖房のコストは、性格の違う3つに分けて考えます。
| 費目 | 性格 | 考え方 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 標準搭載 | 追加の負担は生じない |
| 電気代 | 毎年かかる | 1シーズン24,000円で試算 |
| 熱源機の交換 | いつか来る | 給湯器と同じ考え方で備える |
電気代は先ほど計算したとおり、10年で24万円、35年で84万円です。
問題は熱源機です。
屋外に置かれた機械なので、エアコンや給湯器と同じく、いつかは交換が必要になります。
施主が公開している交換の実例では、25万円から32万円ほどという報告が複数あります。
一条工務店を通して交換した場合の、工賃と旧機の処分費まで含めた金額です。
寿命の目安は10年から15年とされています。
あわせて、不凍液の全量交換に10年ごとで5万円ほどという報告もあります。
一方で配管そのものは50年以上もつとされているので、備えるべきは「熱源機」と「不凍液」の2つだけということになります。
※金額はいずれも施主の公開情報にもとづく目安です。時期・地域・仕様で変わるので、ご自身の担当窓口で見積もりを取ってください。
ここでFPとしてお伝えしたいのは、金額そのものより備え方です。
月1万円 × 12か月 × 10年 = 120万円。
この積み立てがあるかどうかで、10年後の安心感がまったく違います。
床暖房が特別にお金のかかる設備というわけではありません。
ただし「家には設備更新費がかかる」という前提を、資金計画に入れているかどうか。
ここが分かれ目です。
床暖房の10年後を心配するより、家全体の修繕計画を立てるほうが、はるかに効きます。






床暖房を調べていると、必ず出てくるのがこの話題です。
「床下が暖かいから虫が越冬する」という指摘ですね。
結論を先に書くと、理屈としては起こりうるが、実際には対策次第というのが住んでみての答えです。
まず事実の部分。
ゴキブリは気温が低いと活動が鈍り、多くは冬を越せません。
ところが床暖房の家は、冬でも床下や室内が20度前後に保たれます。
虫にとっては、冬が来ない環境になっているわけです。
ダニも同様で、暖かく湿度がある場所を好みます。
ただし、ここには前提がひとつ抜けています。
越冬できる環境があることと、そもそも家の中に入ってくることは、別の問題です。
どんなに居心地のよい環境が整っていても、入ってこられなければ住みつきようがありません。
そして虫が家に入る経路は、床暖房とは無関係です。
玄関のドア、排水管まわりのすき間、換気口、持ち込んだ荷物。
ここをふさげるかどうかが勝負であって、床が暖かいかどうかは二次的な要素だと考えています。
一条の家は気密性が高く、隙間そのものが少ない構造です。
その利点を生かすため、わが家では侵入経路をふさぐことに力を入れています。
この運用で、入居してから室内でゴキブリを見たことはありません。
ダニによる不調も、家族の誰にも出ていません。
床暖房だから虫が増えるというより、暖かい家では対策を怠ったときのしっぺ返しが大きいと理解するのが正確だと思います。
やることは一般的な防虫対策と変わりません。
ただ、それを毎年ちゃんとやるかどうかの差が、寒い家より大きく出るということです。
加湿とダニの関係についても補足しておきます。
乾燥対策で加湿器を強く回しすぎると、今度はダニやカビに有利な環境になります。
湿度計を置いて数字で管理するのがおすすめです。
感覚だけで加湿すると、たいてい行き過ぎます。
高い機器は要りません。
温度と湿度が同時に見えれば十分です。
最後に整理します。
一条の家に2回住み、間に床暖房のない高性能住宅も経験して、いま思うことがあります。
床暖房のいちばんの価値は、リビングが暖かいことではありません。廊下と脱衣所と玄関が寒くないことです。
暖房のある部屋が暖かいのは、どんな家でも同じです。
違いが出るのは、暖房のない場所。
冬の朝に布団から出るときの抵抗感がなくなること、お風呂上がりに震えないこと。
この差は、住んでみないと想像しにくい部分だと思います。
そして電気代については、断熱性能とセットでなければ意味のない議論です。
床暖房そのものが高いのではなく、熱が逃げる家で使うと高くなる。
検討中の方は、床暖房の是非ではなく、家の性能をどう確保するかという順番で考えてみてください。





















