こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。

こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
「ふるさと納税をしたら住宅ローン控除が減った」
この検索、実際にけっこうあります。すでに損をしたあとで調べている人の言葉です。
結論から書くと、併用はできます。減るのは、特定の条件のときだけ。
そしてワンストップ特例を使えば、その損はほぼ起きません。
自分がその条件に当たるかどうかを出すものを作りました。
ふるさと納税の上限額と、申告方法による差を同時に計算します。
併用はできます。ただし申告のやり方によっては、住宅ローン控除が減ります。
ふるさと納税の上限額と、ワンストップ特例・確定申告それぞれの場合に住宅ローン控除がいくら減るかを計算します。
| 住民税の所得割額 | |
|---|---|
| 納めている所得税(年) | |
| 住宅ローン控除の枠(残高×0.7%) | |
| 住民税から引ける上限 | |
| 申告方法による差 |
概算です。ふるさと納税の上限額は、住民税所得割額の20%を特例分の上限とする総務省の計算式(住民税所得割額×20%÷(90%−所得税率×1.021)+2,000円)で算出しています。実際の上限は自治体が把握する前年の課税状況で決まるため、この数字とは差が出ます。
所得税は令和7年分以降の給与所得控除・基礎控除(令和7年8年分の上乗せを含む)と復興特別所得税2.1%、住民税は所得割10%・基礎控除43万円・扶養控除33万円で計算し、調整控除は人的控除の差額のみを見た簡易計算です。社会保険料は年収の15%として概算しています。生命保険料控除・iDeCo・医療費控除など、その他の所得控除は考慮していません。これらがあると上限額は下がります。
住宅ローン控除は控除率0.7%、住民税からの控除上限は課税総所得金額等の5%・最高97,500円で計算しています。この計算は目安であり、実際の控除額・上限額を保証するものではありません。とくにふるさと納税は上限を超えた分が自己負担になります。寄附の前に、必ずお住まいの自治体または税務署でご確認ください。
確定申告でふるさと納税を申告すると、それは寄附金控除という所得控除になります。
所得控除は課税所得を減らすものなので、課税所得が減る → 所得税が減る。ここまではふつうに得な動きです。
問題はそのあと。
住宅ローン控除は所得税から直接引く税額控除です。引く先の所得税が減っていると、引ける額も減ります。
余った分は住民税へ回りますが、住民税から引ける上限は最高97,500円。そこを超えた分は、どこにも行き場がなく消えます。
つまり損が出るのは、もともと住宅ローン控除で所得税を使い切っている人だけです。
所得税に余裕がある人は、ふるさと納税で多少減っても引ききれるので影響ありません。
扶養なし・上限額まで寄附した場合で計算すると、線ははっきり出ます。
| 年収 | ローン残高 | ふるさと納税の上限 | 確定申告で余計に消える控除 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 3,400万円 | 約 61,000円 | 約 6,100円 |
| 600万円 | 3,900万円 | 約 78,000円 | 0円 |
| 800万円 | 4,400万円 | 約 130,000円 | 0円 |
| 1,000万円 | 4,800万円 | 約 178,000円 | 0円 |
年収に対して借入が大きい人だけが引っかかります。
年収500万円で3,400万円の残高があると、所得税11.8万円に対して控除の枠が23.8万円。すでに足りていません。
そこへふるさと納税で所得税をさらに減らすので、はみ出す。
金額としては6,100円。大きくはありません。
ただワンストップ特例を選ぶだけで防げる損なので、知らずに払う理由はないと思っています。
ワンストップ特例は確定申告をしない制度です。
所得税の申告をしないので、所得税額はそのまま。ふるさと納税の控除は全額、住民税から引かれます。
所得税が減らないので、住宅ローン控除は所得税から予定どおり引けます。
これが「ワンストップなら影響しない」の中身です。
使える条件は2つ。確定申告をしないことと、寄附先が5自治体以内であること。
6自治体目に寄附した瞬間に確定申告が必要になるので、そこだけ気をつけてください。同じ自治体に何回寄附しても1カウントです。
ここが実務でいちばん引っかかるところです。
住宅ローン控除の1年目は、必ず確定申告が必要です。
年末調整では受けられません。
そして確定申告をすると、提出済みのワンストップ特例の申請は無効になります。
申請書を出したから大丈夫、ではありません。
確定申告のほうにふるさと納税を書き忘れると、ふるさと納税の控除が丸ごと消えます。寄附金受領証明書を用意して、必ず一緒に申告してください。
入居した年は確定申告なので、上の表の差が出ます。
2年目からは年末調整で済むようになるので、そこからワンストップ特例が使えます。
1年目だけ寄附を控えめにする、という考え方もあります。ここは好みだと思います。
よくある誤解をひとつ。
住宅ローン控除があっても、ふるさと納税の上限額は減りません。
上限額は住民税の所得割額から計算しますが、この所得割額は税額控除を引く前の金額です。住宅ローン控除は税額控除なので、上限額の計算には入ってきません。
減るのは上限額ではなく、住宅ローン控除のほう。
ここを取り違えると、寄附額を必要以上に減らして損をします。
上のシミュレーターに、住宅ローンを組んだばかりの人に多そうな3つの条件を入れてみました。
表の数字はすべてツールの表示どおりです。
| ケースA | ケースB | ケースC | |
|---|---|---|---|
| 年収(額面) | 550万円 | 650万円 | 700万円 |
| 扶養家族(16歳以上・配偶者を含む) | 0人 | 1人 | 1人 |
| ローンの年末残高 | 3,500万円 | 4,500万円 | 4,000万円 |
| 控除の借入限度額 | 3,500万円 | 4,500万円 | 4,500万円 |
| ふるさと納税の上限額 | 69,490円 | 77,511円 | 86,660円 |
| 納めている所得税(年) | 151,108円 | 178,675円 | 221,046円 |
| 住宅ローン控除の枠 | 245,000円 | 315,000円 | 280,000円 |
| ワンストップ特例で失う額 | なし | 38,825円 | なし |
| 確定申告で失う額 | 3,335円 | 46,585円 | なし |
| 申告方法による差 | 3,335円 | 7,760円 | 差はありません |
3つとも、差を決めているのは同じ引き算です。
住宅ローン控除の枠から所得税を引いた「はみ出し」が、住民税から引ける上限(このケースではいずれも97,500円)に収まるかどうか。
ぎりぎり収まっている人ほど、確定申告で押し出されます。
ケースAは、はみ出しが93,892円。
住民税の上限まで残り3,608円しかありません。
ワンストップ特例なら所得税はそのままなので、控除は1円も失いません。
確定申告をすると所得税が6,943円減り、はみ出しが上限を超えた3,335円が消えます。
ふだんは損ゼロなのに、1年目の確定申告だけ損が出る形です。
ケースBは、借入限度額4,500万円の枠をいっぱいまで使っている例。
ZEH水準省エネ住宅で、子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せを受ける条件を想定しています。
はみ出しが136,325円で、ふるさと納税をしなくても、38,825円はもともと引ききれていません。
ワンストップ特例の欄に数字が出るのはこのためです。
確定申告をすると、そこへさらに7,760円が上乗せされます。
ケースCは、残高が借入限度額より少ないパターン。
はみ出しは58,954円で、住民税の上限まで38,546円の余裕があります。
確定申告で所得税が8,679円減っても、その余裕の中に収まるので差はゼロ。
年収と残高のバランスがこのくらいなら、申告方法を気にしなくて大丈夫な計算です。
見比べると分かるとおり、損が出るかどうかは年収の高さだけでは決まりません。
年収650万円のケースBより、550万円のケースAのほうが差は小さく、700万円のケースCでは差がありません。
効いているのは「所得税に対して控除の枠がどれだけ大きいか」。
借入額が大きく、控除の枠が広いほど、はみ出しやすくなります。
※この表は概算です。実際の控除額・上限額は、源泉徴収票や住民税の決定通知書の数字で決まります。
シミュレーターに入れる4つの数字は、手元の書類でほぼ確認できます。
見る場所は次のとおりです。
| 入力項目 | 見る書類 | 見る場所 |
|---|---|---|
| 年収(額面) | 給与所得の源泉徴収票 | 「支払金額」の欄 |
| 扶養家族 | 給与所得の源泉徴収票 | 控除対象配偶者の有無と、控除対象扶養親族の数 |
| ローンの年末残高 | 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書/返済予定表 | 証明書の年末残高。証明書がまだなら、返済予定表の12月返済後の残高 |
| 控除の借入限度額 | 住宅の性能を証明する書類と入居した年 | 下の表で、住宅の区分と居住年から決まる |
年収は手取りではなく、源泉徴収票の「支払金額」をそのまま入れます。
ボーナスも含んだ1年分の額面です。
今年の数字を知りたいのに源泉徴収票がまだ出ていない場合は、前年の支払金額か、給与明細と賞与明細の総支給額を1年分足した概算で代用できます。
扶養家族は、16歳以上の扶養親族と配偶者(控除対象配偶者)の人数です。
16歳未満の子どもは扶養控除の対象外なので、人数に入れません。
このツールは扶養1人あたりの控除額を一律で計算しているため、扶養の種類による控除額の違いは反映していない概算です。
年末残高は、金融機関から届く「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の数字。
入居前で証明書が手元にない段階なら、返済予定表でその年の12月の返済を終えたあとの残高を見ます。
なお国税庁によると、控除の計算に使う「年末残高等」は、年末残高と住宅の取得対価の額のうち少ないほうです。
補助金を受けた場合は、その額を取得対価から差し引きます。
残高が取得対価より大きくなる人は、工事請負契約書などで取得対価を確認し、補助金を引いた額を入れてください。
借入限度額は、住宅の区分と入居した年で決まります。
新築の場合の国税庁の表は次のとおりです(令和8年4月1日現在の法令等)。
| 住宅の区分 | 令和6年・7年に入居 | 令和8年・9年に入居 |
|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円) | 4,500万円(同5,000万円) |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円(同4,500万円) | 3,500万円(同4,500万円) |
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円(同4,000万円) | 2,000万円(同3,000万円) |
| その他の住宅 | 0円(一定の条件で2,000万円) | 0円(一定の条件で2,000万円) |
自分の家がどの区分かは、長期優良住宅の認定通知書や、省エネ性能の証明書で確認します。
分からなければ、ハウスメーカーの担当者に「住宅ローン控除の区分はどれですか」と聞くのが早い方法。
子育て世帯・若者夫婦世帯とは、40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、19歳未満の扶養親族がいる人のことです。
区分が分からないうちは、少なめの限度額で計算しておくと安全側になります。
※借入限度額・控除期間は入居年と住宅の性能で変わります。必ず国税庁の最新の案内でご確認ください。
住宅ローン控除とふるさと納税の併用で、とくに迷いやすい4つの質問です。
答えは本文と国税庁・総務省の案内の範囲で書いています。
ワンストップ特例を使う限り、ふるさと納税が原因で住宅ローン控除が減ることはありません。
減る可能性があるのは、確定申告をする年だけです。
その場合でも、上の計算例では0円〜7,760円、本文の表では6,100円程度。
ふるさと納税の上限額が減るわけではない点も、あわせて押さえておきたいところです。
減るのは住宅ローン控除のほうで、条件は「控除の枠が所得税を大きく上回っていること」。
自分がどうなるかは、シミュレーターに4つの数字を入れると出ます。
住宅ローン控除の1年目は確定申告が必要で、確定申告をすると提出済みのワンストップ特例の申請は無効になります。
申請書を取り下げる手続きより大事なのは、確定申告書にふるさと納税の寄附金控除を必ず書くこと。
書き忘れると、ふるさと納税の控除が受けられません。
各自治体から届く寄附金受領証明書を手元にそろえて、住宅ローン控除と一緒に申告してください。
総務省の案内では、確定申告をした場合、所得税分はその年の所得税から控除(還付)され、住民税分は翌年度の住民税から控除されます。
ふるさと納税とは関係なく、住宅ローン控除の枠がもともと使い切れていないためです。
控除の枠から所得税を引いた残りが、住民税から引ける上限(課税総所得金額等の5%、最高97,500円)を超えると、その超えた分はどこからも引けません。
計算例のケースBがこの形。
この額はワンストップ特例でも確定申告でも消えるので、寄附の仕方では取り戻せません。
申告方法で変えられるのは、表の最後の行にある「申告方法による差」の部分だけです。
※実際に住民税から引かれた額は、お住まいの自治体から届く住民税の決定通知書で必ずご確認ください。
住宅ローン控除も、ふるさと納税の控除も、1人ずつの税金から引かれます。
シミュレーターも1人分ずつ入力してください。
年収はその人の源泉徴収票の支払金額、年末残高はその人の名義の借入れの年末残高です。
連帯債務の場合は、国税庁の「連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書」で、自分の負担分の残高を出してから入れます。
夫婦で年収差が大きい場合、片方だけ控除の枠が所得税を上回っていることがあります。
損が出るかどうかも、1人ずつ判定が必要です。
