こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。

こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
一条工務店の保証について調べると、「最長30年」という言葉ばかりが出てきます。
でも本当に必要なのは、どの設備が何年で、その年数を伸ばすのに何をしなければいけないのかという話のはずです。
そしてもうひとつ、大きな動きがありました。
2026年7月、一条工務店の短期保証が大幅に延長されました。
2年・5年だった設備の多くが10年になり、しかもすでに住んでいるオーナーにも適用されます。
先に答えだけ書いておきます。
構造は30年、防水は15年(延長で30年)、主要な設備は10年、クロスと床は2年。
そして自費の工事が保証の条件になっているのは、15年目の防水だけです。
「10年目に100万円かかる」という話をよく見かけますが、現行の公式記載とは一致しません。
この記事では公式の保証図と保証継続条件を引用しながら、そこを整理していきます。
この記事では、部位別の保証期間一覧、2026年7月の改定内容、最長30年にするための条件、そしてFPとして30年でいくら積み立てておくべきかまでまとめました。
あわせて、我が家が実際に無料で直してもらったものと、困った点も正直に書いています。
はちぱん


まず全体の構造から押さえてください。
ここを分けて理解しないと、この先の話がすべてぼやけます。
| 対象 | 年数 | 性格 | |
|---|---|---|---|
| 長期保証 | 構造・防水・防蟻 | 10〜30年 | 家が建っていられるかに関わる部分 |
| 短期保証 | 設備・内装・建具など | 2〜10年 | 暮らしの中で壊れる部分 |
ざっくり言えば、長期保証は「家の骨と皮」、短期保証は「家の中身」です。
そして2026年7月に大きく動いたのは、下の段である短期保証のほうでした。
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)により、新築住宅には10年間の瑕疵担保責任が義務づけられています。
対象は「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の2つ。
これは一条工務店のサービスではなく、どのハウスメーカーで建てても必ず付いてくる最低ラインです。
この10年の起算点は、注文者に引き渡した時からです。
契約日でも着工日でもありません。
つまり、「10年保証があります」は、他社と比べる材料にはならないということです。
法律どおりという意味であって、悪いわけではありません。
ただ、各社が実際に競っているのはその10年から先をどう伸ばすかという部分になります。
もうひとつ、長期保証を評価するうえで外せない違いがあります。
品確法の10年分は住宅瑕疵担保履行法により、保険か供託で裏付けが義務づけられています。
会社が無くなっても支払われる仕組みがある、ということです。
一方で11年目以降の「30年保証」は、あくまでメーカー独自の約束です。
この差は、長期保証の年数を比べるときに頭に置いておいてください。
もうひとつ押さえておきたいのが、「保証」と「アフターサービス」も別物だということ。
保証は不具合を直す約束で、アフターサービスは点検や相談窓口といった仕組みのことを指します。
一条工務店には「i-サポ」というオーナー専用アプリがあり、公式サイトでは消耗品の購入・メンテナンスの依頼・日常のお手入れを扱う窓口として案内されています。
不具合を伝える入口としても使えるので、入居したら早めに入れておくのがおすすめです。






一条工務店の長期保証は、次の3つに分かれています。
| 対象 | 保証期間 | 継続・延長の条件 |
|---|---|---|
| 構造耐力上主要な部分 | 引き渡しから30年 | 無料点検+無償シロアリ予防工事など |
| 雨水の浸入を防止する部分 | 15年 →(延長で)30年 | 15年目に有償の補修工事 |
ここは調べているとよく間違って書かれている部分なので、公式の記載をそのまま引用します。
【長期保証・保証継続条件】
一条工務店 公式サイト「アフターサポート」
「無料点検」「無償シロアリ予防工事」「防水について当社がメンテナンス工事が必要と判断した場合の無償補修工事」を実施すること
「無料点検」「防水について当社がメンテナンス工事が必要と判断した場合の有償補修工事」を受けること
※15年目の無償点検時に有償メンテナンスが必要と認められる工事を受けられると、最長30年目までの保証延長が可能
「無料点検」「無償シロアリ予防工事」を受けること
3つの条件は、公式の保証図と照らすと10年目・15年目・20年目に対応します。
読み解くとこうなります。
つまりお金を払う工事が保証の条件になっているのは、15年目の防水だけです。
ネット上には「10年目・20年目も有償メンテナンスが条件」と書かれた記事が複数ありますが、現行の公式記載とは一致しません。
公式の保証図では、構造耐力上主要な部分は引き渡しから30年まで一本のバーで描かれています。
「保証延長可能期間」という区分が付いているのは雨水の浸入を防止する部分(15年目以降)だけです。






ここを見落とすと、上の話が全部ずれます。
公式の保証図には、はっきり脚注が付いています。
※平成30年10月9日以降に新規契約・新規仮契約された住まいが対象です。
一条工務店 公式サイト「30年保証について」
それより前に契約した家は、保証の内容が異なります。
実際、一条工務店の販社サイトには「10年目と20年目に定期点検を行い、弊社が必要と認めたメンテナンス工事(有料)を行っていただいた場合」という、旧制度と思われる記述が残っています。
ネットで見かける「10年目に100万円かかった」という体験談の多くは、この日付より前に契約した家の話である可能性があります。
年数の話をするときは、まず自分の契約日を確認してください。
そしてもうひとつ注意点があります。
公式サイトの保証図に載っている短期保証の年数(水道配管5年・給湯機5年・スイッチ5年・玄関戸2年・クロス2年)は、2026年7月の改定が反映されていない旧い数値のままです。
公式に書いてあるからと、そのまま信じないでください。
「うちの◯◯は何年なのか」を1か所で引けるようにまとめました。
2026年7月の改定を反映した、現行の年数です。
■ 長期保証(構造・防水・防蟻)
| 対象 | 年数 | 継続・延長の条件 |
|---|---|---|
| 構造耐力上主要な部分 | 引き渡しから30年 | 無料点検+無償シロアリ予防工事など |
| 雨水の浸入を防止する部分 | 15年 → 最長30年 | 15年目に有償の補修工事 |
■ 短期保証(設備・内装・外まわり)
「改定」の列は、2026年7月に年数が変わったかどうかを示しています。
| 部位・設備 | 年数 | 改定 |
|---|---|---|
| ■ 外まわり | ||
| 外壁タイル | 10年 | 2年から延長 |
| 屋根 | 10年 | 2年から延長 |
| バルコニー | 10年 | 2年から延長 |
| 玄関ドア(本体) | 10年 | 2年から延長 |
| 玄関ドア(電子錠) | 5年 | 1年から延長 |
| 網戸 | 10年 | 2年から延長 |
| オリジナル外部部材 | 10年 | 2年から延長 |
| ウッドデッキ木部・WPC | 10年 | 2年から延長 |
| 樹脂サッシ | 10年 | 据え置き |
| サイディング・外装 | 2年 | 据え置き |
| ■ 内装・建具・収納 | ||
| ハニカムシェード(可動部) | 10年 | 2年から延長 |
| オリジナル造作材 | 10年 | 2年から延長 |
| オリジナル収納・家具 | 10年 | 2年から延長 |
| クロス・内壁タイル | 2年 | 据え置き |
| 床・階段 | 2年 | 据え置き |
| 建具・ソフトクロージング | 2年 か 10年 | 情報源で記載が分かれる |
| ■ 水まわり | ||
| システムキッチン | 10年 | 5年から延長 |
| システムバス | 10年 | 5年から延長 |
| トイレ | 10年 | 5年から延長 |
| 配管・水栓 | 10年 | 5年から延長 |
| 浄化槽 | 3年 | 据え置き |
| ■ 空調・電気・発電 | ||
| 床暖房・床冷房 | 10年 | 5年から延長 |
| 給湯器・ガス設備・灯油設備 | 10年 | 5年から延長 |
| デシカント換気(さらぽか) | 10年 | 5年から延長 |
| エアコン(オプション設定品) | 10年 | 5年から延長 |
| 照明・配線・コンセント・分電盤・火災報知器・インターホン | 10年 | 5年から延長 |
| 防犯アラーム | 10年 | 2年から延長 |
| ロスガード90 | 10年 | 据え置き |
| 太陽光パネル・パワーコンディショナー | 10年 | 据え置き |
| 蓄電池 | 15年 | 据え置き |
この表の見方で大事なのは2つです。
ひとつは短期保証の起点が「引き渡し日」だということ。
もうひとつは、クロス・建具・サイディングだけが2年に取り残されたことです。
正直に書いておくと、建具については情報源で記載が割れています。
「2年のまま据え置き」とするものと「10年へ延長」とするものがあり、どちらとも断定できませんでした。
洗面化粧台・サーキュレーター・ハニカムシェードのファブリックも、記載の有無が分かれます。
この表は目安として使い、ご自宅の正確な年数は保証書・届いたお知らせ・「i-サポ」で必ず確認してください。とくに建具と床は、2年で切れる前提で早めに申告しておくほうが安全です。
ここが今いちばん知りたい部分だと思います。
2026年7月から、これまで2年または5年だった設備の保証が、引き渡し日から10年に延長されました。
対象はかなり広く、家の中の主要な設備がほぼ含まれています。






| 変更 | 主な対象 |
|---|---|
| 2年 → 10年 | 外壁タイル/玄関ドア本体/網戸/防犯アラーム/ハニカムシェードの可動部/オリジナル外部部材/バルコニー/屋根/オリジナル造作材/オリジナル収納・家具/WPC/ウッドデッキ木部 |
| 5年 → 10年 | 配管・水栓/照明・配線・コンセント・分電盤・火災報知器・インターホン/システムキッチン/システムバス/トイレ/床暖房・床冷房/給湯器・ガス設備・灯油設備/デシカント換気(さらぽか)/エアコンのオプション設定品 |
| 1年 → 5年 | 玄関ドアの電子錠 |
個人的にいちばん大きいと感じたのは外壁タイル・バルコニー・屋根です。
ここは足場が必要になる場所で、自費で直そうとすると工事そのものより足場代が効いてきます。
詳しくは一条工務店の外壁は30年でいくらかを試算した記事にまとめていますが、2年から10年になった意味はかなり重いと思っています。
ハニカムシェードの可動部が入っているのも実用的です。
ハニカムシェードは電動の故障が心配される設備なので、10年付くのは安心材料になります。
玄関ドアの本体が10年、電子錠が5年と分かれている点も覚えておいてください。
自分の家が何年なのかは、区分ごとに違います。
いちばん確実なのは、保証書の一覧と、届いたお知らせを並べて見比べることです。
設備の型番まで書かれているので、そこで対象かどうかが判断できます。
手元に無ければ、i-サポから問い合わせれば教えてもらえます。
すべてが延長されたわけではありません。
もともと年数が長かったものは、そのまま据え置きになっています。
| 設備 | 保証年数 |
|---|---|
| 樹脂サッシ | 10年 |
| ロスガード90 | 10年 |
| 太陽光パネル・パワーコンディショナー | 10年 |
| 蓄電池 | 15年 |
| 浄化槽 | 3年 |
| クロス・タイル/サイディング/建具 | 2年 |
ここで注意したいのがクロスと建具が2年のままだという点です。
暮らしの中でいちばん傷みやすく、しかも新築直後に不具合が出やすい部分が据え置きになりました。
つまり最初の2年でどれだけ見つけて申告できるかが勝負になります。
電気まわりも年数がバラバラなので整理しておきます。
蓄電池は15年と一段長く、太陽光パネルとパワーコンディショナーは10年。
ロスガード90も10年です。
同じ「電気の設備」でも、切れる時期が違います。
後述する交換費用の積み立ては、この年数の差を前提に考えることになります。
2026年7月時点ですでに入居しているオーナーにも、新しい基準が適用されます。
引き渡し日から10年間は無償で対応してもらえる、という扱いです。
数年前に建てた方も対象になります。
ただし、期待しすぎないでほしい点が2つあります。
2つ目は誤解しやすいので、もう一度書きます。
「2026年7月から10年」ではなく「引き渡しから10年」です。
2018年に引き渡しを受けた家なら、残りは2年ほどということになります。
自分の引き渡し日を確認するところから始めてください。
それでも、これから壊れるものが10年カバーされるのは大きい。
3回建てた身としては、素直にありがたい改定だと思っています。
この改定の内容は、一条工務店が2026年7月に配布したお知らせが元になっています。
本記事では、お知らせの現物画像を掲載している施主ブログを含む複数の情報源を突き合わせて整理しました。
正直に書いておくと、我が家にはまだお知らせが届いていません。
また公式サイトにも改定の記載がなく、設備の分類は情報源によって差があります。
ご自宅の対象範囲は、届いたお知らせか「i-サポ」アプリ、または担当営業所で必ず確認してください。
ここが一条工務店の保証でいちばん誤解されている部分です。
そして、金額がいちばん大きく動くところでもあります。
結論から書きます。
保証を続けるために自費で受ける必要があるのは、15年目の防水補修だけです。
10年目と20年目は、無料点検と無償のシロアリ予防工事で継続します。






まとまった出費が確定しているのは15年目の1回だけです。
ここを知らずに「10年目にも20年目にも100万円かかる」と身構えると、必要以上に不安になります。
逆に、15年目は教育費のピークと重なりやすい時期なので、そこだけは先に確認しておいてください。
シロアリの予防工事は、10年目と20年目に無償で受けられます。
一般的な住宅では防蟻処理の再施工に数十万円かかることを考えると、ここは素直に受けておくべき部分です。
公式サイトも「シロアリ予防工事を無償でご提供」と明記しています。
ただし、受けなければ保証は切れます。
無償だからといって案内を放置すると、そこで終わりです。
「お金がかからないほうは必ず受ける」とだけ覚えておいてください。
断ること自体はできます。
強制ではありません。
ただし、断ったものが15年目の防水補修だった場合は話が別です。
そこで防水の保証延長が止まり、以後の雨漏りはすべて自費対応になります。
金額が読めない不具合を、全額自分で引き受けることになります。
逆に言えば、10年目や20年目に提示された有償の見積は、断っても保証には影響しない可能性があります。
もちろん、家のために受けたほうがいい工事はあります。
ただ「保証が切れるから」を理由に判断する必要は無い、ということです。
判断材料として、点検の場では次の2つを分けて聞いてください。
この2つは見積書の上では並んで出てきます。
「これは保証の条件ですか、任意ですか」と一項目ずつ確認する。
それだけで、必要な工事だけに絞れることがあります。
ここでもうひとつ、見落とされがちな話があります。
長期優良住宅の認定を受けている場合、認定計画に沿った維持保全(点検・修繕)を行う義務があります。
これは保証とは別の、法律上の義務です。
長期優良住宅法では、次のように定められています。
つまり「メンテナンスをしない」という選択は、保証だけでなく、認定と税制の両方に響くということです。
該当する方は、必ず自分の認定内容と維持保全計画を確認してください。
ここからは実際の話をします。
一条工務店の定期点検は、おおむね次のスケジュールで案内が来ます。
| 時期 | 位置づけ |
|---|---|
| 3か月・1年・2年・5年 | 初期の不具合を拾う点検 |
| 10年 | 構造の保証延長+シロアリ無償工事 |
| 15年 | 防水の保証延長 |
| 20年 | 構造の再延長+シロアリ2回目 |
3か月から5年までの点検は、地域や営業所によって運用に差があります。
担当や現場監督によって、実施の有無やタイミングが変わることがあるようです。
案内が来ないと感じたら、待たずにこちらから連絡したほうが早いと思います。
正直に書きます。
今の家は入居してまだ数か月ですが、すでにいくつも直してもらいました。
| 場所 | 症状 |
|---|---|
| ■ 今の家(入居して数か月) | |
| クロス | 剥がれ、浮き |
| 扉 | 鍵がかかりづらい、反り |
| 外壁 | ネジの打ち忘れが1か所、ひび割れ |
| ■ 前に住んでいた一条の家 | |
| 床/雨樋/扉のレーン/自在棚 | |
前の家では自在棚や床も直してもらっています。
こうして並べてみると、大がかりな構造の話ではなく、日常的に手が触れる部分ばかりだとわかります。
この中で性質が違うのが外壁のネジの打ち忘れです。
これは経年劣化ではなく、明らかに施工由来。
あとの章で「経年劣化か施工由来か」が保証の分かれ目になると書きますが、こういう分かりやすい施工由来のものは、迷わず言えば直ります。
扉の症状は鍵のかかりが悪くなったことと、反りでした。
反りは季節や湿度でも出ますが、住み始めてすぐに出たので見てもらっています。
今回の改定で、このうち外壁・雨樋・自在棚は10年保証の対象になりました。
一方でクロスと床は2年のまま、扉(建具)は情報源で記載が分かれています。
つまり我が家が直してもらったものの中にも、2年で切れるものが混ざっているということです。
ひとつ補足しておくと、これらはどれもこちらから伝えて直してもらったものです。
点検で向こうが見つけてくれたわけではありません。
そして正直に書いておきたいことがあります。
引き渡し前に自分で検査はしました。それでも見落としています。
クロスの剥がれと浮きは、住み始めてから気づきました。
これは施主検査を軽く見ていたという話ではありません。
家具の入っていない広い部屋を短時間で見て回っても、細かい浮きや剥がれは目に入らないのだと思います。
照明の当たり方も、住んでからのほうが変わります。
だからこそクロスが2年保証のままである意味は大きいと考えています。
引き渡し前に完璧に見つけるのは無理です。
住みながら見つけて、2年以内に申告する。これが現実的な進め方だと思っています。
「これくらいで連絡していいのかな」と迷う程度で、ちょうどいいはずです。






対応のスピードは、内容によってはっきり分かれました。
1か月待ったのは扉でした。
鍵のかかりが悪い状態のまま毎日使うことになるので、さすがに少し困りました。
保証が効くかどうかとは別に、直るまでの時間も含めて「アフターサービスの実力」だと思っています。
なので、現実的な対策はひとつです。
不具合に気づいたら、気になった時点ですぐ連絡する。
点検のタイミングまで貯めておくと、そこから部品待ちが始まって余計に長くなります。
さらに、期間内に起きていた不具合でも、申告が保証期間を過ぎてからだと対象外になることがあります。
「2年点検のときにまとめて言おう」が、いちばん損をするパターンです。
ついでに本音も書いておきます。
無料で直してもらえるのは本当に助かります。そこは疑いようがありません。
ただ、入居して最初の数か月でこれだけ直す箇所が出てくること自体は、正直なところ困るというのが率直な感想です。
とはいえ、新築で不具合がゼロということはまずありません。
大事なのは「出た不具合が、無料で・きちんと直るかどうか」だと思っています。
その一点で見れば、対応してもらえている今の状態は評価できます。
だからこそ、クロスと建具が2年据え置きである意味が効いてくるわけです。
ここからはお金の話です。
FPの仕事柄、いちばん聞かれるのがこの部分です。
「保証が30年ある」と聞くと安心してしまいますが、その30年を維持するための費用は自分持ちでした。
ならば、いくら用意しておけばいいのかを先に決めておくべきです。
まず、何にお金がかかるのかを整理します。
保証の継続条件として確定している自費工事は、15年目の防水補修だけでした。
それ以外は、点検で提案される任意のメンテナンスと、設備の交換です。
金額については、施主の報告として30年トータルで100万〜200万円程度という水準がよく挙がります。
ただしこれらの体験談には、平成30年10月9日より前の契約(旧制度)のものや、保証条件ではない任意工事を含んだものが混ざっています。
そのまま自分の家に当てはめないでください。
幅が出る理由は3つです。
| 想定 | 月あたりの積立 |
|---|---|
| 30年で100万円 | 約2,800円 |
| 30年で150万円 | 約4,200円 |
| 30年で200万円 | 約5,600円 |
月5,000円を住宅維持費として別口座に置いておく。
これがひとつの目安になります。金額としては、スマホ代1台分くらいです。
ただし月5,000円は30年で180万円なので、上限の200万円には届きません。
物価の上昇も織り込んでいません。
余裕を見るなら6,000円、と考えておくほうが安全だと思っています。
外壁まわりの内訳は一条工務店の外壁は30年でいくらかで細かく試算しています。
※これらは施主報告や一般的な相場に基づく目安で、一条工務店が公表している金額ではありません。実際の金額は建物の仕様・地域・点検結果によって大きく変わります。必ずご自身の見積で確認してください。
今回の改定で多くの設備が10年保証になりました。
ありがたい話である一方、裏を返せば10年を過ぎたあたりから交換の時期が始まるということでもあります。
保証が切れるタイミングと、寿命が来るタイミングは、だいたい重なります。
とくに金額が大きくなりやすいのが電気まわりです。
パワーコンディショナー、エコキュート、蓄電池あたりは、いずれ必ず来ます。
床暖房やロスガードも10年保証の対象です。
FPとしての結論はこうです。
住宅の維持費は「保証延長のための工事」と「設備の交換」の2本立てで積む。
前者に月5,000円、後者にもう少し。
この2つを分けて考えると、10年目に慌てなくて済みます。
逆に、ひとつの財布で漠然と考えていると必ず足りなくなります。






保証は万能ではありません。
対象外になるパターンを知っておくほうが、結果的に得をします。
4つ目は特に気をつけてください。
安く済ませようと他社に頼んだ結果、その部分の保証がなくなることがあります。
2つ目の「経年劣化」が実務上いちばんの論点です。
我が家の外壁のようにネジの打ち忘れとはっきりしていれば話は早いのですが、多くはそこまで分かりやすくありません。
不具合が施工由来なのか、単なる劣化なのかは、見ただけでは判断が分かれます。
だからこそ、気づいた時点の写真と、連絡した日付を残しておくことをおすすめします。
i-サポやメールで伝えておけば、それ自体が記録になります。
「前から言っていた」を証明できるかどうかで、扱いが変わることがあります。
3つ目の自然災害も勘違いされやすいところです。
台風で何かが壊れたとき、多くの方はまずハウスメーカーに連絡します。
ただ災害が原因の損傷は保証ではなく保険の領域なので、窓口が違います。
火災保険の対象になるケースは意外と広いので、保証で断られた時点であきらめず、加入している保険の内容を確認してください。
後付けのエアコンや、外部機器の設置で外壁に穴を開けるケースです。
ここは防水の保証に直接関わる部分なので、慎重に判断してください。
外壁の穴あけは、施工の仕方によって雨水の浸入経路になります。作業を依頼する前に、必ず一条工務店に確認してください。
「あとで聞けばいい」が通用しない領域です。
先に書いたとおり、雨水の浸入を防止する部分は品確法でも保証の対象になっている箇所です。
後付けのエアコン本体そのものは、基本的にメーカーと工事業者が窓口になります。
建物側の保証とは別だと理解しておいてください。
不安なら、工事の前にi-サポか営業所へ一報を入れる。
それだけで防げるトラブルです。
同じ理由で気をつけたいのが、外構工事や物置の設置です。
基礎まわりを触る工事や、外壁に固定する形の設置は、あとから保証の話になったときに論点になります。
外構を他社に頼む方は多いと思いますが、建物に接する部分だけは事前に確認しておくと安心です。
依頼先の業者に「一条に確認済みか」を聞いておくのも有効だと思います。
前に住んでいた一条の家は身内に引き渡しました。
そのとき、引き渡された側は保証を引き継げたと聞いています。
ただし、ここは一般化しないでください。
ネット上には「売却や名義変更で保証は引き継がれない」と書かれている記事もあり、私の見聞きした内容と食い違っています。
身内への譲渡か第三者への売却かでも、扱いが変わる可能性があります。
私のケースがそのまま当てはまるとは限りません。
言えるのはひとつだけです。
手放す予定があるなら、話を進める前に営業所へ確認してください。
売買契約を結んでからでは選択肢がなくなります。
あとから直せない種類の話です。
確認しておくとよいのは、次の3点です。






よくある「最長◯年」の一覧表は、実はあまり役に立ちません。
理由と、代わりに何を見ればいいかを書きます。
先に書いたとおり、10年は法律で決まっている最低ラインです。
そして「最長60年」のような数字も、たいていは所定の有償メンテナンスを受け続けた場合という条件付きになっています。
つまり比べるべきは年数ではなく、その年数を維持するのに何年ごとにいくらかかるかです。
60年保証でも、10年ごとに高額な工事が条件なら、支払う総額は大きくなります。
否定するだけでは不親切なので、具体例を1社出します。
積水ハウスの「初期30年保証」です。
公式サイトには、こう書かれています。
初期30年保証の主な個所は「構造に関わる部分」と「雨水の浸入を防止する部分」となり、10年20年点検時に会社が必要と判断した補修工事(無償工事)を行うことで保証が継続されます。
積水ハウス 公式サイト「初期30年保証」(2018年4月1日以降契約分が対象)
読み飛ばしそうになりますが、括弧の中が重要です。
積水ハウスは、構造も防水もまとめて「無償工事」で30年まで継続します。
一条工務店は構造こそ無償で30年ですが、防水は15年目に有償の補修を受けないと30年に届きません。
| 構造 | 防水 | 30年までの自費負担 | |
|---|---|---|---|
| 一条工務店 | 30年 | 15年 → 30年 | 15年目の防水補修が有償 |
| 積水ハウス | 初期30年(構造・防水とも) | 無償工事で継続 | |
ここは一条工務店にとって不利な事実なので、はっきり書いておきます。
「どちらも30年」と並べると、この差は見えません。
差が出るのは防水です。一条は15年目に自費の工事が要り、積水はそこも無償と書いています。
とはいえ一条の構造30年が無償で継続する点は、正しく評価されるべきだとも思っています。
なお、大和ハウスやヘーベルハウスも「初期30年・最長60年」を掲げていますが、条件は商品と契約時期によって変わります。
今回は公式の記載を直接確認できなかったため、数字は載せません。
検討中の方は、各社の保証書か公式の保証プログラムで、「延長条件の工事は有償か無償か」だけは必ず確認してください。
ここが総額をいちばん動かします。
ハウスメーカーの保証を比較するなら、この3つで見てください。
3つ目の観点で言うと、2026年7月の改定で一条工務店はかなり強くなりました。
長期保証の「最長30年」は他社と比べて突出しているわけではありませんが、暮らしの中で実際に使う短期保証が10年になったのは実利が大きいと思っています。
私自身、一条工務店から住友林業へ移り、また一条工務店に戻ってきました。
その経験から言えるのは、保証はカタログの数字ではなく、不具合が出たときに実際どう動いてくれるかで決まるということです。
この視点は一条工務店と住友林業を比較した記事にも書いています。
調べていて出てくる疑問を、まとめて片づけておきます。
Q. 結局、保証は何年ですか。
構造は30年、防水は15年(延長で30年)、主要な設備は10年、クロスと床は2年です。
いずれも所定の点検を受け続けることが前提で、自費が必要なのは15年目の防水補修だけです。
なお、これは平成30年10月9日以降に契約した住まいの話です。
Q. 一条工務店の保証は他社より短いのですか。
改定前は「設備が2年・5年で短い」と言われていました。
2026年7月に主要な設備が10年になったので、その指摘は現在では当てはまりません。
一方で長期保証は、初期30年を無償工事で維持できる会社もあり、年数ではなく延長条件で見ると差があります。
Q. 一条工務店の家は何年もちますか。
保証年数と寿命は別の話です。
よく引用される「木造22年」は税務上の法定耐用年数であって、住める年数ではありません。
長期優良住宅の認定を受けている場合は、数世代にわたる使用を想定した劣化対策の基準を満たしています。
実際の寿命は、点検と修繕をどれだけ続けたかで決まります。
Q. 保証書をなくしてしまいました。
担当営業所か「i-サポ」に問い合わせてください。
契約内容は会社側に記録が残っています。
ただし手元に無いと、点検のときに条件を確認できません。早めに再発行を頼んでおくことをおすすめします。
Q. 点検の案内が来ません。
3か月・1年・2年・5年の点検は、地域や営業所で運用に差があります。
待たずにこちらから連絡してください。保証の起点は引き渡し日なので、案内が来ないうちに期限が過ぎることがあります。
Q. 10年点検で提案された工事は断れますか。
断れます。強制ではありません。
公式の継続条件では、10年目に必要なのは無料点検と無償工事です。そこで提示される有償の見積は、任意の提案である可能性があります。
「これは保証の継続条件ですか、任意ですか」と一項目ずつ確認してください。ただし15年目の防水補修は、断ると保証延長が止まります。
Q. 後付けしたエアコンは保証の対象ですか。
エアコン本体は、メーカーと工事業者が窓口になります。
問題になるのは外壁に開けた穴のほうです。防水の保証に関わるため、工事の前に一条工務店へ確認してください。
Q. 一条工務店以外の業者に修理を頼むとどうなりますか。
その部分の保証が失われることがあります。
安く済ませたつもりが、あとで高くつく典型です。触る前に必ず確認してください。
Q. 引き渡し前からあった傷は保証されますか。
施工由来のものは対象になりますが、入居後に見つけると「生活キズ」と判断されやすくなります。
だからこそ、引き渡し時の確認と、気づいた時点での連絡が効いてきます。
床の傷については床の傷は3レベルで直すにまとめています。
Q. 家を賃貸に出したり、売ったりしたら保証はどうなりますか。
ケースによって扱いが変わります。
我が家は身内に引き渡し、引き継げたと聞いていますが、第三者への売却では異なる可能性があります。
話を進める前に営業所へ確認してください。
要点はこの5つです。
今日やることは3つです。
保証は、知っている人だけが使える仕組みです。
案内が来てから考えるのではなく、来る前に地図を持っておく。
それだけで、10年後の景色がかなり変わると思っています。






※本記事は2026年8月時点の情報です。保証内容・年数・延長条件は改定される可能性があります。また対象範囲は建築時期や仕様によって異なります。ご自宅の正確な保証内容は、保証書・お知らせ・「i-サポ」アプリ、または担当営業所で必ずご確認ください。
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