こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。

こんにちは、はちぱん住宅ラボのはるです。
私は一条工務店 → 住友林業 → 一条工務店と、これまでに3回家を建ててきました。
今の家で一条は2回目です。
同じメーカーをもう一度選んだ理由も含めて、実際に住んでわかったことを書いています。
数字や寸法は、できるかぎり自分で測ったものを載せています。
先に答えを書きます。
24時間換気は建築基準法で設置が義務づけられていて、常時運転を前提にした設備です。
止めるかどうかを選ぶ話ではありません。
そのうえで、一条に通算5年5か月住んだ私は、うるさいと感じたことも故障したことも一度もありませんでした。
本体はキッチンにあります。家じゅうでいちばん人が立つ場所です。
それでも音を意識したことがない。
この記事では、止めたくなる理由のほうから順番に潰していきます。
住宅の24時間換気は、建築基準法で設置が義務づけられています。
シックハウス対策として2003年7月に施行されたもので、一条だから付いているわけではありません。
根拠は建築基準法28条の2と、施行令20条の8。
居室の換気回数0.5回/h以上を機械換気でまかなうことが求められています。
正確に書くと、法令が明文で義務づけているのは「設置」です。
スイッチを切った瞬間に違法、という書き方をしているサイトを見かけますが、そこまでは書かれていません。
ただ常時運転を前提に設計された設備なので、止めることは推奨されません。
FPの仕事柄こういう「そもそも選べるのか」は先に確認する癖があるのですが、ここは選ぶ余地がほぼ無い設備でした。
では、なぜ止めたくなるのか。
一緒に検索されているのは「いらない」「うるさい」「デメリット」「電気代」あたりです。
このどれかで困っている人が、止めるという選択肢にたどり着いているのだと思います。
そして止めて困るのは、たぶん湿気のほうです。
一条の家は隙間が少ないので、換気を止めると空気が動きにくくなります。
生活で出た水蒸気の逃げ場が減れば、結露とカビの条件に近づく。
どれくらいで実害が出るかは季節や在宅状況で変わりますが、性能が高い家ほど止めたときの振れ幅が大きいとは言えます。
だとすれば、止める前提で悩むより気になっている点を1つずつ潰すほうが早いはずです。
音なのか、メンテの手間なのか、電気代なのか。
「いらない」という語も多く検索されています。
これはロスガードを他の換気方式に替えられないかという意味だと思います。
第一種換気(給気も排気も機械)ではなく第三種換気(排気だけ機械、給気は自然給気口)にすれば、熱交換の本体は不要になります。
ただし第三種でも排気ファンは要るので、機械がゼロになるわけではありません。
ただ、一条を選ぶ理由と噛み合わないと思っています。
第三種は入ってくる空気を暖めも冷やしもしないので、冬は冷たい外気がそのまま室内に入ります。
断熱にお金を払っておいて、換気で冷気を入れ続けるのはもったいない。
熱交換換気は、高断熱の家とセットで意味が出る設備です。
片方だけ外す発想は、うちには無かったところです。
ロスガード90は、一条の全モデルに標準装備される熱交換型の24時間換気システムです。
家じゅうの空気を入れ替えながら、出ていく空気の熱を回収して、入ってくる空気に移します。
だから冬に換気しても家が冷えない。
ここが普通の換気扇との決定的な違いです。
名前の「90」は温度交換効率が最大90%という公表値から来ていると思われます。
出ていく空気の熱を、最大で9割回収するということ。
ちなみに一条は風量と本体の消費電力を公式サイトで公表していません。
調べても出てこないのはそのためです。
数値が必要なら、取扱説明書か担当者に聞くのが確実です。
ただし、加湿オプションのうるケアだけは公式に数字が出ています。
1時間あたり16W、1か月で約300円。
24時間動かし続けてこの金額なら、電気代を理由に迷う設備ではないと思っています。
わが家の図面の設備欄には、換気に関わる設備が別々の行で4つ載っていました。
| 図面の記載 | 役割 |
|---|---|
| セントラル熱交換型(ロスガード) | 家全体の24時間換気。熱を回収する |
| 埋込型(局所換気) | トイレなどの個別換気 |
| 浴室換気設備 | 浴室の個別換気 |
| 差圧感応式(給気口) | 室内が負圧になったときに開いて外気を入れる |
つまり浴室やトイレの換気扇は、ロスガードとは別の系統です。
これらが回ると室内が少し負圧になり、差圧感応式の給気口から外気が入ってきます。
そしてこの口を通る空気は、ロスガードの熱交換を通っていません。
冬なら冷たい外気が、夏なら湿った外気が、そのまま入ってくる。
この構造を知っておくと、浴室換気扇を24時間つけっぱなしにするかどうかの判断が変わります。
熱交換にお金を払っている家で、その効果を迂回して換気し続けることになるからです。
浴室側の話は一条工務店のお風呂の記事に書きました。
これはわが家の図面で確認した範囲の話です。
換気の系統は商品や時期で変わる可能性があるので、自分の図面の換気設備欄を見てください。
わが家は一度も気になったことがありません。
しかも条件としては、かなり不利な置き方をしています。
寝室から遠い納戸に納まっている家なら聞こえなくて当然なのですが、うちは違うので。
最初から狙ってそうしたわけではありません。
間取りを詰めていった結果、きれいに収まる場所が他に無かったというのが正直なところです。
本体はそれなりの大きさがあって、扉の中に納める形になります。
廊下や納戸に入れられれば見えないのですが、33坪の平屋で廊下を削っていくと、そういう都合のいい壁が残りません。
最後まで悩んだ末の場所です。
正直、決めたときは少し不安でした。
料理をする場所と、24時間動き続ける機械が同じ空間にあるわけなので。
音がしたら毎日そこに立つことになる。
ただ結果として、音を意識したことが一度もありません。
家じゅうでいちばん人が立っている場所に置いて、これです。
しかもキッチンは、換気扇も冷蔵庫も食洗機も動く場所。
そのなかでロスガードの音だけ聞き分けようとしても、たぶん無理だと思います。
生活音がある部屋に置くぶんには、心配しなくていいというのがわが家の結論です。
本体は扉の中に入るので、閉めていれば普通の収納にしか見えません。
来客に「あれ何ですか」と聞かれたことは一度もない。
キッチンに機械があると聞くと身構えると思うのですが、実際は気づかれない存在です。
とはいえ「うるさい」で検索している人がいる以上、気になる条件はあるはずです。
考えられるのは置き場所だと思っています。
キッチンやリビングは、そもそも生活音がある場所。
一方で寝室や寝室に接した壁の裏は、無音を前提にした空間です。
同じ運転音でも、料理をしながら聞くのと、寝る直前に聞くのとでは意味が変わります。
だから設置場所を決めるときは、いちばん静かであってほしい部屋から遠ざけるのが基本になります。
うちがキッチンで困っていないのは、たまたま条件がよかったという面もあるはずです。
音が変わる条件がもうひとつ。
フィルターの目詰まりです。
吸い込みが悪くなるとファンに負荷がかかり、運転音が大きくなることがあります。
入居してしばらく経ってから急にうるさくなったなら、まずフィルターを見てください。
つまり「うるさい」で検索している人の中には、設置場所の問題と、メンテ不足の問題が混ざっている可能性があります。
前者は建ててからでは動かせません。
後者はフィルターを替えれば戻ります。
いつからうるさくなったのかを思い出すと、どちらか分かります。
最初からなら置き場所、途中からならフィルター。
フィルターの品番と交換手順はこちらにまとめました。

うちはここを詰めきらないまま決まってしまったので、先に条件を出しておけばもう少し選べたと思っています。
打ち合わせで確認しておくといい点はこのあたりです。
この中でいちばん効くのは2つ目だと思っています。
音は慣れますが、メンテのしにくさは一生続きます。
半年に1回、脚立を立てて扉を開ける動作を、30年やることになる場所です。
この視点は、打ち合わせの図面上ではまず出てきません。
図面には本体の位置と扉の開き方向しか描かれないので、前に何を置くつもりかは施主にしか分からないからです。
うちの場合はキッチンなので、前にゴミ箱や家電を置くと作業のたびにどかすことになります。
そこは最初から空けておく前提で家具を組みました。
見落としやすいのが天井高です。
本体は高い位置に付くので、脚立を立てる余裕があるかを見ておく。
勾配天井の下や、天井が低い納戸の中だと、作業姿勢が窮屈になります。
図面の段階なら簡単に動かせるところなので、聞いてしまうのが早いです。
わが家はうるケアを採用しています。
ただしこの家に移って5か月、まだ冬を越していません。
うるケアの本業は冬の加湿なので、加湿の実力についてはまだ結論を書けない立場です。
書けることと書けないことを分けます。
いまの家に住んで5か月、湿度はほぼ毎日50%あたりで安定しています。
外が乾いている日は40%前半まで落ちることもありますが、過ごしていて「乾燥しているな」とはなりません。
ただし正直に書くと、この5か月は4月から9月なので、うるケアの加湿はほとんど働いていない期間です。
夏に湿度が保てているのは、うるケアではなく再熱除湿のエアコンとロスガードの仕事。
うるケアが本領を出すのはこの冬からです。
結果はこの記事に追記します。
この手の話は体感で語ると当てになりません。
うちは各部屋に温湿度計を置いて、数字で見るようにしています。
うるケアが効いているかどうかを判断するのに、これが無いと何も言えません。
この「家全体が」というところが大きいと思っています。
加湿器は置いた部屋しか潤いません。
リビングは快適でも、廊下に出た瞬間に喉がイガイガする。
うるケアは換気の風にミストを乗せる仕組みなので、家じゅうに行き渡ります。
快適とされる室内湿度は、一般に40〜60%と言われます。
50%はそのど真ん中。
下限を割り込むと肌や喉に来ますし、上げすぎれば結露が出ます。
手を出さずにその範囲に収まることが、この設備に期待していることです。
それと、湿度が保てると同じ室温でも暖かく感じやすくなります。
着ているものや空気の動きでも変わるので断定はしませんが、加湿は快適性だけの話ではないということ。
暖房とセットで考えるべき設備だと思っています。
うるケアには毎日の水補給がありません。
水道につながっているので、タンクに水を入れる作業そのものが存在しない。
加湿器なら、毎日タンクを外して、運んで、水を入れて、戻すことになります。
それを冬のあいだずっと。
さらに定期的に中を洗わないと雑菌が繁殖します。
その作業がまるごと存在しないのが、うるケアを選んだ最大の理由でした。
うるケアはそのメンテがほとんどありません。
掃除の手間も加湿器とは比べものにならないくらい少ない。
自動化できるものは全部自動化したい人間なので、ここは相性がよすぎました。
FPの仕事柄、こういうときは代替案の総額を出す癖があります。
加湿器を家じゅうに置こうとすると、台数ぶんかかります。
リビング、寝室、子ども部屋と揃えれば、本体だけで数万円。
そこに毎年のフィルター代と、電気代と、洗浄の手間が乗ってきます。
うちは加湿器を1台も買っていません。
オプション代は先に払っているのですが、こういう出費が丸ごと消えたことを考えると、拍子抜けするくらい元は取れていると思っています。
うるケアの価値は冬にどれだけ乾燥する地域かでほぼ決まります。
冬でも湿度が落ちない地域なら、出番はそのぶん減る。
判断の目安としては、いま加湿器を何台使っているかで考えるのが早いと思います。
2台以上動かしていて、水の補給が苦痛になっているなら、うるケアはその苦痛ごと消してくれます。
逆にいまの家で加湿器を使っていないなら、慌てて付ける必要はありません。
弱点も書きます。
うるケアの加湿が効くのは主に乾燥する冬です。
必要な加湿量は自動で判断される仕組みなので、夏に何もしないわけではありません。
それでも1年のうち半分近くは、加湿の部分が出番のない状態になります。
衛生面が気になる人もいると思います。
水を使う設備なので、当然の心配です。
公式によると1日1回、加湿ユニット内を自動で洗浄する仕組みになっていて、夏のオフシーズンも自動で洗浄と乾燥をします。
ただし水質によっては定期的なメンテナンスが必要と明記されています。完全にゼロではありません。
それでも採用してよかったと思っているのは、冬の不快さがいちばん生活に響くからです。
喉が痛い、肌がかゆい、静電気が起きる。
このあたりは家族全員に毎日効いてきます。
半年しか働かない設備でも、その半年で元が取れる感覚がありました。
仕様と価格は契約時期・商品で変わります。
採用可否と金額は必ず自分の見積で確認してください。
ここは正直に書きます。
うちは故障していないので、交換費用の実額を持っていません。
そして調べた結果、一条はロスガード90の寿命も本体交換費も公表していませんでした。
断定できるのは保証年数だけです。
| 項目 | 分かっていること |
|---|---|
| 保証期間 | 10年(2026年7月の保証改定でも据え置き) |
| 実用的な寿命 | 一条は公表していない。全熱交換器一般では13〜15年という業界資料があるが、これは1日10時間運転が前提。24時間運転にそのまま当てはめられない |
| 本体交換の費用 | 一条は公表していない。他社の全熱交換型では13〜16万円台の公開例がある |
| 消耗品 | 一条のオンラインストアで購入。給気フィルター4枚4,730円など |
2026年7月の保証改定では、多くの設備が5年から10年へ延びました。
ロスガード90はもともと10年だったので、据え置き。
改定の全体像は別記事にまとめています。

数字が出てこないこと自体が、この設備の困るところだと思っています。
30年の維持費を計算しようとしても、いちばん大きい本体交換の金額が分からない。
だから10年点検のときに「本体を替えるといくらか」を聞いておくつもりです。
分かったらこの記事に追記します。
そのうえで確実に言えるのは、フィルターを詰まらせたまま回すと本体に負荷がかかるということ。
数千円の消耗品をケチって、金額の分からない本体交換を早めるのは割に合いません。
ここだけは真面目にやろうと思っています。
フィルターの品番、価格、交換の手順は別記事に全部まとめました。

通算5年5か月で故障ゼロなので、修理の実体験はありません。
そのかわり、異常が出たときにまず見る場所を整理しておきます。
うちで実際に触っているのはフィルターまわりだけなので、そこから外れる症状は迷わずサポートに回してください。
| 症状 | まず見るところ |
|---|---|
| 点検ランプが点滅する | フィルターの交換時期。交換してリセット |
| 音が大きくなった | フィルターの目詰まり |
| においが戻ってくる | 排気フィルターと、局所換気側の状態 |
| 風が弱い | 給気フィルターと、屋外の給気口まわり |
| 完全に止まった | 自分で開けず、一条のサポートへ連絡 |
動かなくなった場合は、分解せずに必ず一条のサポートに連絡してください。
保証期間内であれば費用の扱いが変わりますし、自分で触ったことで保証の対象外になる可能性もあります。
ここは自己判断で進めないところです。
それと、寒くなる前に一度動作を確認しておくことを勧めます。
真冬に止まってから連絡するより、日程の調整がしやすいはずです。
これは床暖房でも同じことが言えます。

住んでいて感じる弱点を挙げます。
最後の1つは、人によっては大きいと思います。
一条の家は窓を開けなくても空気が入れ替わる前提で作られているので、春や秋に窓を全開にする習慣は減ります。
それを寂しいと感じる人はいるはずです。
そのうえで、うちが止めない理由ははっきりしています。
花粉の季節に窓を開けなくていいことと、冬に換気しても寒くならないこと。
他社の家に4年住んだあいだ、この2つが無い生活を経験しました。
戻ってきていちばん実感したのがここです。
仕様は商品や時期で変わるので、最終的には自分の図面と見積で確認してください。
24時間動き続ける設備ですが、家計に見える形では出てきません。
うちは電気代の明細を毎月見ていますが、ロスガードのぶんを意識したことがない。
気にすべきなのは電気代ではなく、フィルターを替えずに効率を落とすことのほうです。
止めないほうがいいと思っています。
人がいなくても、家具や建材からは水分と物質が出続けます。
締め切ったまま数日置くと、戻ってきたときに空気がこもります。
不在のときこそ換気の意味があります。
この2つは上位版と下位版ではなく、担当する季節が逆です。
さらぽかは夏の除湿と床冷房、うるケアは冬の加湿。
つまり選ぶときに考えているのは、実質「夏をどうするか」です。
わが家は前の一条がさらぽか、今の家がうるケアなので、両方に住んでいます。
比較はこちらに詳しく書きました。

困ります。
2階建てなら階段まわりや2階ホールに納める手がありますが、平屋にはその逃げ場がありません。
間取りを詰める前の段階で、本体の置き場所を先に決めておくと後で困りません。
最後に余った壁へ押し込む形になると、うちのように消去法で決まります。
この設備で本当に決めることは、止めるかどうかではありません。
どこに置いて、どう手入れするか。
30年つき合うものなので、そこを先に決めておくほうが得だと思っています。
正直に言うと、1軒目のときはロスガードにほとんど関心がありませんでした。
標準で付いてくるものだと思っていたので、置き場所も真剣に考えていない。
それでも5年間、何も起きませんでした。
関心を持ったのは、他社の家で窓を開けないと空気が動かない生活を4年やってからです。
花粉の季節に窓を閉め切ると空気がこもる。
冬に換気すると寒い。
当たり前のことなのですが、一条にいるあいだは一度も考えたことがありませんでした。
止めたいと思わないのは、無い生活を知ったからだと思っています。


